えーっと。想像をはるかに超えるみなさまに昨日の記事を閲覧いただきまして、誠に感謝申し上げます。基本的には運営するFacebookのグループ「SONY α series Japan」のみなさま向けでしたが、うーん、SNSの力ってやっぱり凄いんですね。
私はソニーはもちろんなのですが、「カメラが好きな人たちが、写真を通じて幸せになって欲しい」といつも考えています。
この度のソニーデジタルカメラに関するインシデントは、近日のアップデートでおおよそ解消できるものと思います。おおよそとしたのは、私が知る上のインシデントは、思っている以上に複雑に因子が絡んでいるように思える部分があります。ソニーは改善に向けて多くの声を取り入れていますから、因子は潰してくれることと願っております。
さて、タイトルの通りの内容へ。
今回のことだけではなく、よくよくインターネット上の様々な場所で「○○メーカーの××を使っていたら△の不具合に遭遇した。メーカーに訴えたが聞き入れてもらえなかった。ひどい!」というテンプレートのような叫び声です。
ユーザーにとってはとても思い入れがあって購入したプロダクトであ上で、不具合に遭遇したり壊れたかもと修理に出したりして、
「特に問題はありません。お使い方法をご確認ください」
って回答だったり未修理でそのまま戻って来たら、「信じていたのに裏切られた」って感じるようになってしまうでしょう。
とても悲しいことです。好きだったのに一気に嫌いになってしまう恋愛ジェットコースターのような気分でしょう。
まして、SNSでがっつり騒いで関心を引(以下略)
おそらくは、どのメーカー担当者も、「不具合だ!」って来た意見や修理品は、きちんと見ているし、それぞれの検査方法で確認していると思います。現状として「問題ありません」としか回答できないことだってあるでしょう。修理のマニュアルだってあるわけですから。
ということで、端的にいえば「クレーム」なんでしょうけど、ちょっと「クレーム」とは違うと思うので、「不具合の報告」と言いましょうか、「改善要求」と言いましょうか、メーカー側へ何かしら「動いてもらいたい」と願うならば、それなりにプロトコルがあると私は思っています。
「××を使っていたら△の不具合に遭遇した。なんとかしてくれ」
という訴え方というか報告をしても、受け取るメーカー側は、はっきりいってなんにもできないと思って間違いないです。故に「特に問題は(以下同文)」で終わってしまうでしょう。
私が信頼するインテリジェンスによると「なんとかしてくれ。って開口一番に叫んで来る問い合わせが、一番扱いにくい。せめて5W1Hぐらいまとめてから連絡して欲しい。それと必要なのは、報告者が冷静であること。お前じゃ話にならん!上を出せ!って来ても繋ぐわけないです」と言っています。
私が考えるメーカーへの改善要求とは、「この件はメーカーへ報告しなければならない。機能として改善して欲しい。なぜなら、もしも自分以外の人が同じようなことが発生して悲しむのは忍びない」という、メーカー愛に通じることだと思っています。あ、だからけんもほろろに無表情風味な回答が来ると「もう知らん!あんたなんて嫌いじゃ!」ってなるんだな。納得。
不具合の発生に対する報告としては、私は最低限として次のようなことが、紙のレポートとして必要だと思っています。
- 不具合は何であるか。
- 不具合に至る過程を詳しく思い出して、操作を時系列にまとめる。
- その時に使っていたものは何と何であったか。もちろん隠すことなく出す。
- できればその不具合の状況を写真にするか、動画を添付する。
- 偶然発生したことなのか、複数回起こっているのか、問題の切り分けはできているのかよく考えてみる。
これに加えて、一番必要に思えるのは、
6. 再現性がある不具合なのか、自分なりに不具合を再現させて検証してみる。
ことですね。
2番とは、メーカー非推奨品を装着して使っていたならば、そのこともきちんと報告しなければいけません。本来はプロダクトの使用については可能な限り、きちんと指定品を使うことが正しいです。でもそうでない状況もありますから、6番に繋がるのですが、念のため推奨品での判断を試すほかありません。メーカーにとって推奨品の方が絶対的に必要なことですから。
先ほどの通り、不具合報告に対しては、最初はメーカーの修理部門が、もしもそこで手に負えないときに初めて開発部門へ回ります。従って、6番の「これこれの操作をすると、この不具合が3割の確率で発生するのでメーカーで検証してください」というように、修理や開発がレポートを見て同じ不具合を再現できることがとても重要です。再現できなければ「単なる偶然で不可抗力な事象が発生したと判断せざるを得ず、残念ながらメーカーとして確認できない事象に対しては何もできません」という意味である「特に問題ありません」となってしまうからです。
再現性あるかどうかまで行かずとも、可能な限り問題の切り分けができていると、メーカーの中の人が報告を受けて検証作業に入った時に1から100まで様々なケースバイケースをつぶさに試さなくても済むかもしれません。これも問題解決に向けて素早く行動するためには必要なことでしょう。
私はここまでやって「クレーム」から「報告者」へ切り替わると思っています。
そして今回のソニーのインシデントなんですが、発生した友人達が、クッソ忙しいこの時期に、何度も何度も繰り返し再現検証作業をしてくれたので、そのレポートが役にたったのだと思っています。私には複数に見える今回のインシデント要因ですが、その全てとは言いませんが8割がファームウェアアップデート(なのかな)で解消してくれることを、心から願っております。
最後に、決して贔屓な言葉ではなく、ソニーというメーカーが今回のインシデントに対して動いてくれたこととは、私の様々な経験から比べても相当に、いや信じられないぐらい素早い対応だったと思っています。だってあっちのメーカーは全然動いてく(以下略)
あ、本日の話。全ての人に求めているわけではありませんよ〜。