えー、ちょっとお仕事な話。
写真館の撮影の中に、証明写真撮影というのがあります。運転免許、パスポート、マイナンバー、履歴書、などなど、写真を使う場面はたくさんあります。
で、証明写真撮影でお越しいただいたお客様。必要なのは履歴書に使う写真です。
そもそもなのですが、弊社では「スピード写真」というジャンルの商品は扱っておりません。要は、撮影してすぐにお渡しする、という類。ちょっと昔なら「インスタント写真」がありましたが、んー、今やるなら、サーマルプリンターとかが必要でしょうね。あ、ちなみに、公的機関へ使う写真で、インクジェット出力を認めないケースもありますからね。
まず、今回のお客様、私の最初の説明で「ええ!」っと引かれました。証明写真とは、撮影してすぐできるものだ。とお考えだったようです。
中にはこの段階でお帰りになる方もいらっしゃいます。でも、このお客様は、私の話をお聞きくださいました。
次に今回のお客様が引かれたのは、お値段です。どうなんでしょう。多分、弊社は他店よりも高いかもしれません。しかも値段が3段階あります。その中でも高い「プレミアム証明写真」の説明に興味は持っていただいたものの、価格との葛藤があったようです。それはそうでしょう。だって想像ですが、ご自身が考えて予定していた価格よりもだいぶ高かったんでしょうから。
でもやっぱり、このお客様は、最後まで私の話をお聞きくださいました。
お客様は悩みに悩んだ結果、一番高い「プレミアム証明写真」を選ばれました。もうね、決意されたって感、これぞまさに清水の舞台から飛び降りる気持ちを持たれていたに違いありません。しかしながら、撮影が始まる前まで、猜疑心のオーラが見えるようでした。だって、ちょちょいで写真を撮って、出来上がりも翌日まで時間がかかって、想像の遥か先を超える価格の証明写真を注文してしまった。ということだと推測します。
いやいや、写真はちょいちょいではできません、けどね。
ということで、撮影して選んでいただいている時点で、まずお客様の顔色が変化しました。私の説明の通りで、ご自身が考えていたであろう「証明写真とはこんなもんだ」という概念が、ガラガラと音を立てて崩れたのでしょう。写真を見ているお客様の表情に、喜びの笑顔が出始めましたから。
そして次の工程へと進みました。
最終的に、仕上がったご自身の写真を見て、お客様は次のように言われました。
「写真って大変な技術なんですね。私は勘違いしていました。それにこの仕上がりまでの工程を見れば、価格は納得です。いや、違います。こんなに安くて良いのですか?」
はい!
希望する就職先に決定することを、心から応援しております。
ILCE-7RM2 + Sonnar T* FE 55mm F1.8 ZA
写真と本文は関係ありませんw
興味があったのでやってみた、元データの1/47という一部です。