えー、私が住んでいる長野市は、「門前まち」と呼ばれることがあります。つまり、「善光寺さんのお膝元のまち」で、「城下まち」の対義語ということですね。周囲には、山々がそびえ立っています。また、隣接の町や山へ向かうハブのような場所です。すなわち、観光地。
観光地ではあるのですが、現在の日本人によるいわゆる「バスツアー」ってスタイルは、そのほとんどがストップオーバーです。最終目的地へ向かう途中で2時間ぐらい滞在するってことね。逆に、滞在型なのが、インバウンド。外国人のみなさまは、長野市を拠点に数日滞在して、いろいろな所へ巡っているようです。
そんな観光地である地元で、お盆休みにも入った週末の今朝、ちょっとした出来事が発生しました。
対応しないの?
私の通勤の朝に関しては、バスを利用しています。乗車するバスは、長野駅を起点として、観光の代名詞である善光寺さんを通り、スタジオの近くを通る路線です。
今朝のバスは、立っている人もちらほらいる、そこそこ混んでいる状態でした。いつもは学生さんが多いですが、もちろん今日はそのほとんどが観光客ではないか、という出で立ちに見えました。外気温は夏の暑さでしたが、バスの中はエアコンが効いていて涼しい。あー、生き返る。
あ、ちなみに。長野市のバスは「後ろ乗り後払い」というシステムです。後部ドアから乗り込んで、整理券を取り、降車する際に距離に応じた金額を運転手横の料金箱へ投入します。
さて、善光寺さんへ行く人が降りるバス停のひとつ手前のバス停で、その出来事は発生しました。バスが到着し、降車する人がいて前部ドアが開いた時、バス停にいた外国人がバスへ寄って来ました。女性ふたりで、多分親子じゃないかな。ふたり共デイバッグを背負って、軽いハイキングならできそうな服装でした。
私は乗車した時点で混んでいたので、後部ドアのそばに立っていました。したがって、その女性が運転手に声をかけている内容は聞き取れない状態でした。そのやり取りの様子を眺めていると、運転手、固まっています。彼女が何か言っても、顔は向けているのですが、無反応。私は一瞬、回答を考えているのかな、と思ったのですが、無言のまま。体感な時間にして1分ぐらい。シーンとなった車内って、非常に長く感じるんですよね。
あー、こりゃダメだな。
と思った私は、運転手さんに「後部ドアを開けてください」と大きな声で言いました。そしてドアから身を乗り出して、彼女を呼んで聞きました。
「Hi. Where are you want to go?」
すると、少し困り顔だった彼女の表情が、パァァっと明るくなるのがわかりました。うんうん。困っていたんだよね。
「We want to go to Togakushi. Is this goin'?」
「No. I guess next bus will go. You should wait 5 to 10 minutes here.」
「Thank you!」
以上。
彼女たちは納得し、私へ笑顔を向けて、そっとバスから離れると、ドアも閉まってそのまま発車しました。
まぁ、こーゆーことはよくあります。歩いている外国人を積極的に捕まえて、あーだこーだ話しかけることはしませんが、見た目が明らかに「困っている」ようだったら、声をかけるべきだし、助けるべきだと思っています。
ということで、観光地である長野市に住んでいれば、起こりうる出来事ですからね。つか、この程度の会話は中学生教科書レベルだし。
そうそう。ひとつだけ、バスが動き出してから、悔やみました。「Have a nice day!」ぐらい言わなきゃ!
妻の反応が今日の本題だったりする
実は、ここからが本題w。
何気なく妻にこの出来事について、LINEで報告しました。すると、返信できたのが、
「これってバス会社へクレームか、新聞へ投書するレベルの話だよ」
ときたもんだ。いやいや、そんなことはしないって。ブログのネタにはしたけどw。
つまり、その運転手自体に英語のコンプレックスがあるのかもしれないけど、観光地のバスを運転する人として、黙ったままの態度はよろしくない。困ったまま止まっていれば、運行にも支障が出る。現に出ていたけど。乗車中の日本人は大勢いたので、「誰か英語分かる人いませんか?」と聞かないのは、機転も利かないことだ。しかも、そこに加えて。。。
とご立腹。
ま、実を言うと、この出来事の終わりにはもうひとつ続きがありましてね。そこまでを妻に言ったから、よりエキサイトしたと思うんだけど。
それは、後部ドアが閉まった時も、私が降車する時も、その運転手は「スミマセン」だの「ありがとう」だのの言葉すら私に対して言ってこなかった。ということなんだよね。別にお礼が聞きたくてやっていることじゃないし、私は双方が困っているから助けただけだし、そもそも次のバス停で大勢の観光客が降車するから時間がかかること必須だから、これ以上時間を取られることも嫌だったしねぇ。
過去にも似たようなことって発生していて、その時は片言ながら懸命に対応している運転手もいましたよ。だから英会話に関しては、個別なスキルだとは思うんですけどね。
しかしながら、今回取り上げたバスや運転手といえばタクシーにもYOUは乗るし、彼らに限らずすべての長野市民は、おもてなしの一環として、簡単な英会話ぐらいやった方がいいとは思うんです。だって海外からわざわざ長野に来てくれてんだよ〜。他の観光地じゃなくて、長野なんだよ。困っているYOUを見たら、助けてあげようよ。
そして、自分が何かしてもらったら、「ありがとう」は言いましょうよ。ね?
このYOUたちは、本文とは関係ありませんw。